「ハーフ(ミックス)」とか「外国人」とか結局外見の違い?
イタリアには(イタリアでも)人種差別、外国人差別はあります。多かれ少なかれ嫌な目にあった人はいるでしょうし、ついでに言えば地域差別(南部と北部など)もあります。
両親の国籍が違う「ミックス」「ハーフ」の人たちも、イタリア以外の国で生まれ育ってからイタリアへ引っ越して(または、移住して)きた人も、またはその人たちから生まれてきた人たちも、います。
外国人と言ってもEU市民や、EU市民とイタリア人のカップルから生まれた人は、外観ではイタリア人と区別がつかない場合が多い(というか、イタリア人も茶髪、金髪、黒髪、赤髪、などいろいろですから)ので、差別とか区別は受けにくいと思います。
その点、アジア系やアフリカ系やアラブ系の人たち、そしてその子供たちは通常は外観でわかるので、差別/区別を受ける可能性が多いのは、考えるまでもなく出る結論です。
そして幼少時から、または生まれた時からイタリアで生活しているけど、外観は「イタリア人ぽくない」人もいるわけです。その人たちは、いわゆる「中身はイタリア人」なのに差別/区別を受けることになります。
私は、日本に行けば「外国人」として扱われることはないですが、はっきり言って浦島状態なので「中身は外国人」です。日本の今のマナーも言葉遣いも知らないことが多いですから。それでも、「日本人」として対応され、「外国人」としての差別/区別を受けることはほぼないと思います。(要領悪いおばさんとしての差別はあるかも😓)
当たり前かもしれませんが、結局見た目で判断しているんですよね。どうしても外観に左右される気持ちはなくせないと思います。
私の子供は、ミックスなので、日本に行っても、イタリアにいても「外国人」として対応されるのが通常です。それは、つらくないのかな、と考えて時々いろいろ話をします。
「どちらでも外国人としてみられる」という状況にふと不満がよぎったようなことはあったようです。イタリアの学校では、クラスでただ一人のアジア系の見た目なので悪気はなくても「cinesino/a(小さい中国人、または可愛い中国人、ともとれる)」と言われることもあったし、「日本人なのにイタリア語頑張っててえらいね」みたいな評価をしてくる先生もいたし、不満に感じられることはいろいろあったと思います。子供にとっては辛い試練なのではないかと思いつつも、そこはその外観でイタリアで生活するために避けては通れない問題なので、乗り越えてほしいと思っていました。
今は変なことを言う人がいても、「この人は今までの生活でそう言う考えが通ってきたんだな」と受け止め、特に気にしない(ことにしている)そうです。そして、自分が「イタリア人」か「日本人」か、と悩むより、「いいところを見て貰えばいい」らしいです。
逆手にとって
「生粋のイタリア人」はイタリア人の悪いイメージ(だらしがないとか)を払拭するために頑張り、
「生粋の日本人」だと「真面目で面白くない」みたいなステレオタイプを払拭するために頑張らないといけないけど、
自分の場合は「イタリア人だけど日本人だから、きちんとしてる/まじめ」、「日本人だけどイタリア人だから、ユーモラス」とマイナスイメージを簡単に払拭してもらえる、みたいなことを言っていました。各国民性に対するステレオタイプも当てになりませんが実際にはありますから。
結局のところ差別/区別を受けるのは、対応する側が見た目で判断しているからであって、中身を見てわかってもらおうと思うのは簡単ではないな、と思ったわけです。だから、差別/区別をしていい、ということではありません。自分もどんな時でも見た目で判断しないように気をつけないといけないな、と自戒する次第です。
私自身は、「イタリア語上手ですね」にちょっと微妙な気持ちを抱きながら、押し売りには「イタリア語わからない風」を装って、イタリア語がわからないだろうと思って変なことを言ってくる奴には「イタリア語で言い返す」と言う感じで、外国人なりのイタリア生活をさして不自由なく送っています。いろいろな交渉(値段交渉は苦手なのでしません)時には専門用語を知っていると言うだけで相手の態度が変わるので、そこは大いにひけらかします(知ってれば)。
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